新・横須賀支部

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遅まきながらあけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
3日前、とある複雑な訴訟案件で午後いっぱいの証人尋問があり、さらに証人尋問後の和解交渉を経て、裁判所の退庁時刻を大幅に越えて、無事に裁判上の和解が成立しました。
これにて一件落着ということでほっとしたせいもあってか、現在ちょっと風邪気味です。
そのロングな証人尋問の順序の関係で、私が2人に対して続けて1時間くらい尋問をしなくてはならないような展開だったのですが、そのラストくらいから徐々に喉がおかしくなってきたんですよね。
空気の乾燥した冬の法廷は、やっぱり喉には優しくないみたいです。
さて、実は横浜地家裁の横須賀支部(+横須賀簡裁)が、昨年12月25日から新しい庁舎に移転しました。
横須賀市新港町という港の近くで、京急横須賀中央駅から徒歩7~8分くらいです。
昨日、とある裁判の件で、初めてその新庁舎を訪れました。
今までの庁舎は田戸台という山の上にあり、海が一望できて見張らしはとてもよいのですが、交通アクセスが悪く(最寄りの京急県立大学駅からはかなりの急勾配を上らなくてはならない)、庁舎自体がとても古くて使い勝手も微妙な感じでした。
例えば、四階建なのにエレベーターがないんですよね。
以前に足の不自由な方の事件が係属して、四階まで上がらければならないときがあり、結局私が依頼者の方をおんぶして、あたかも昔の日本船舶振興協会のCMみたいな状態(30代以下はわからないだろうなあ…)で、四階まで上がったこともありました。
そんなこんなで、このほど新庁舎に移転することになったようです。
新庁舎、めちゃめちゃきれいでした。
弁護士目線でいうと、法廷内の構造が、神奈川県下の他の裁判所よりも豪奢なイメージでした。
いいな、あの法廷。
そのとある裁判も法廷後の和解進行が入った関係で、私は午前中いっぱい横須賀支部にいて、各階を移動したりしていたんですが、その最中、庁舎内をぶらぶら見物している弁護士会の顔馴染みの方々に結構会いました(H先生やI先生やT先生など)。
とかく今までの庁舎がぼろっちかったので、ギャップがすごいんですよね。
成人式で会った小学校時代の同級生がめっちゃキレイになってた、というよりは、年が明けたらあのおばあちゃんがいきなり整形して若返ってた、みたいな感じでしょうか?
今までの庁舎もなかなかいい味出してたんですが、いきなり神奈川県下で最もキレイな庁舎に生まれ変わったわけですからねえ。
庁舎はピカピカなんですが、港の近くの空地に建ったせいか、まだ交差点の整備が全然できていませんでした。
横須賀中央駅方面から歩いていくと、裁判所手前に広い道路があるんですが、見渡す限り横断歩道がないんですよね。
目下工事中の現場の合間を縫って、車の来ないのを見計らって、その広い道をタイミングよく突っ切らないと裁判所にたどり着けないんですよね。
そこまで車通りは多くはないんですが、お年寄りの方や女性はなかなか道を渡れなかったりするみたいです。
早く横断歩道を整備して頂きたいものですね。
今までの庁舎にあって、新庁舎にないものが、弁護士会の控室です。
単なる弁護士の待ち合い室は新庁舎にもありますが、弁護士会の控室はなくなってしまいました。
何が違うかというと、弁護士会の控室には、弁護士会の職員の方がいらして、パソコン・プリンター・コピー&ファックスの複合機などがあり、USBで持ち込んだデータを多少改訂して打ち出したり、追加で作らなくちゃならない簡単な書類などをその場で作成したり、急ぎのファックスを送ったりできたんですよね。
私のように横須賀以外に事務所を構えている弁護士にとっては、一種の出張所のような感じで、とても使い勝手がよかったんです。
職員の方もとても感じよいお姉さま方でしたし。
あのお姉さま方はどちらへいらしたのかな。
先輩弁護士の方のお話では、昔ながらの裁判所は、大体どこにも弁護士会の控室があったそうです。
それがいつのころからか、裁判所から弁護士会の控室が出されてしまうようになったそうです。
神奈川県下では、横須賀支部が最後の砦だったようです。
昔は、裁判所と弁護士がもっと仲良かったということなのでしょうか。
悪評高い司法改革あたりから、関係がこじれてしまったのでしょうか。
なんかさびしいものですね。
ちなみにその横須賀支部でのとある裁判も、無事に和解が成立しました。
まだ年が明けて1ヶ月も経ってませんが、既に数件の事件がいい形で終了しています。
幸先よくスタートを切ることができましたので、今年も好調を維持できるよう頑張ります。
ではまた。